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About MOCK HILL RECORDS

●ミュージシャンによる新しいレーベル

テナーサックス奏者であり自ら録音も手がける、岡 淳が立ち上げた、「ミュージシャンによるレーベル」。「ミュージシャンが聴きたい音、聴かせたい音」にこだわる。メジャー・レーベルのみならず、インディーズ・レーベルまでもが、「若さ」、「話題性」といった要素ばかりに目を向け、ミュージシャンの「青田買い」のような現象まで起きている今の世にあって、純粋にミュージシャンとして良いと思う音楽を作品にしていくことを目的にしている。

音作りの側面でも、プロのエンジニアとミュージシャンの間には「良い音」の捉え方に若干のギャップがあることがしばしば。MOCK HILL RECORDSの本拠地である、岡のプライベート・スタジオ、MOCKORY HILL STUDIOには、プロのスタジオのような高価な機材が揃っているわけでは無く、どちらかと言えばチープな機材ばかりだが、「ここで録る音が好き」というミュージシャンは少なくない。

MOCK HILL RECORDSは「ミュージシャンの耳」で良いと思える音作りを心がけている。


●制作現場に再び「ドキドキ、ワクワク」を。

デジタル録音編集技術の普及で、音楽制作現場に緊張感が失われつつある。ミュージシャン自らが、生演奏の一発録りにおいてでさえ「あとで録り直せばいい」、「編集すればいい」といった考えに毒されかけている。アナログ時代の名演には、例えばミストーンを出してしまって「アッ」と思った瞬間に、それを挽回しようとするエネルギーからミラクルな演奏がうまれたりとか、指がもつれかことがきっかけで予想もしなかったフレーズが出たりといったことが多々ある。「あとでやり直せばいい」という姿勢では、そういった「音楽のマジック」が生まれることは無い。

また、ハードディスクの大容量化、低価格化に伴い、「とりあえず今のキープでもうワンテイク」といいながら無意味にテイクが繰り返される。あげくの果てには複数テイクのいいところだけをつなぎ合わせた「整形美人」的なものが作られることすらある。音楽の生まれる現場には「ドキドキ、ワクワク」が不可欠なはずなのに、ミュージシャン自らがそれを放棄してどうする?!


●アナログへのこだわり 

MOCKORY HILL STUDIOでは主にアナログ・オープンリール・レコーダー2台とアナログ・ミキサー、スプリング・リバーブやテープ・エコー等のアナログ・エフェクターをメインに使用している。アナログ機材を好む一番大きな理由は「音が良いから」。どのように良いのかは言葉や数値では説明しにくいけど、簡単に言えばアナログの音の方が「好き」ということだ。

アナログ・テープは高いし、機材を配線したりつまみをいちいち動かしたりするのは大変で、それにくらべればデジタル録音でプラグインを使う方がはるかに安上がりだし、楽で間違いも無い。でも「楽で間違いも無い」ことってあまり「ドキドキ、ワクワク」しないんだよね。アナログ・テープに録音されたものはテープを切らない限り編集が出来ないし、部分的に録り直すとしても前に録音してあったものは上書きされて2度と復活できない。デジタルのようにUNDOが出来ないのだ。だから編集や録り直しにはすごく大きな決断が必要で、それはすごく「ドキドキ」するわけだ。録音行為そのものだって、「はい、回ります」の声と共にモニターのカーソルが動き出すよりは、リールが「しゅるしゅる」と回り始める方がやっぱり「ワクワク」する。

もちろん、だからといってデジタル録音を否定するつもりは無い。実際MOCKORY HILL STUDIOではPro Toolsも使用している。デジタル編集だって、そこに「簡便だから」とか「体裁を整える為に」ということを超えた、積極的な目的・ビジョンがあればやっぱり「ドキドキ、ワクワク」するわけだし。

●MOCK HILL RECORDSの今後

レーベル第1弾作品は緑川英徳による、アコースティック・ジャズ・アルバムとなった。第2弾以降は、岡自身の作品やその他のプレーヤーの作品も予定されている。ジャズに限定するつもりも無いし、打ち込みやオーバーダブを多用した作品もあるかもしれない。

とにかく作り手が「ドキドキ、ワクワク」しながら作る、ということを一番の命題としたい。ジャンルやスタイルにこだわることなく、幅広い音楽をカバーしながらも、どこかに1本筋の通ったカラーのあるレーベルを目指している。